糠漬け1年生

もやしもん」が好きで、かつ、日本酒に凝り始めて新書の類を読むようになった。すると、俄然自らの手で何か作れないかと考えてしまうのが私である。そんな折、近所のスーパーで見つけたのが、タッパーに準備万端な状態で糠が入っている糠床である。

漬けてみた。

この時が胡瓜と人参だったのだが、大根と蓮根(失敗)も投入。毎晩風呂に入る前に糠床をかき回す楽しみが出来たというもので、食べると大根が一番美味しかった。しかし、大根は水分が多い為に糠床の水抜きをまめにしなければならない。水抜きの方法には、くぼみを作って溜まった水をコップですくう、ざるを押し付けて染み出した水をスポンジなどで吸い取るなどがある。はじめはざるの代わりに茶漉しを押し付けてティッシュに吸わせていたのだが全然間に合わず、今では糠を端に寄せて、タッパーの底に水が溜まったら流しに捨てる方法を取っている。

一ヵ月弱たって糠床の臭いが薄くなり、漬物の味も塩味ばかり前に出てきた。糠漬けはコウジカビや乳酸菌による醗酵で熟成が進むことで美味しくなるので、菌の活動が停滞していることが原因に挙げられる。そこで、それまでの糠床を半分捨てて新しい糠を足したり、昆布、唐辛子、一升瓶にちょっとだけ余った日本酒を投入。それで様子を見たのだが、どうもいまいちである。こうなると考えられるのは気温。冬場は雑菌の繁殖が防げていいや、と思っていたのだが、気温15度前後では頑張って欲しい菌類にとっても低すぎるようだ。今はペットボトルにお湯を入れたものをタオルで縛り付けてある。